2023-05-08

【解説】頭痛(緊張型頭痛・片頭痛・群発頭痛)について

緊張型頭痛・片頭痛・群発頭痛ってどんな症状?
何が原因?どういう人に起こる?

スマホ時代に突入している現代
多くの方が悩みを抱える「頭痛」を、この1ページに纏めてみました

ぜひ正しい知識を身につけ、頭痛を寛解していただきたいです

頭痛といっても色々パターンがあります

 

皆さんは、どの頭痛タイプですか?

◼︎緊張型頭痛

◼︎片頭痛

◼︎群発頭痛

それとも、緊張型頭痛と片頭痛の混合型の方も・・・

 

【緊張型頭痛について】

以前は筋緊張性頭痛、筋収縮性頭痛と呼ばれていましたが、
近年、それ以外の原因(心因性、ストレス、精神緊張性、神経性)
によっても起こることに注目され
「緊張型頭痛」と呼ばれるようになっています

両側の後頭部から首周り、両側頭部、前頭部(おでこ辺り)にかけて、
締めつけられるような鈍痛(鈍い痛み)で、
痛みは徐々に強くなり、比較的長い時間続きます

頭痛のほとんどが緊張型頭痛。頭が全体的に痛い・怠いなど。疲労やストレスが原因です


患者層:
頭痛患者の7割程度を占めています

原因:
慢性の筋肉の収縮(緊張)、それに伴って頭皮の血管が収縮によります。
ほとんどの例で「不安」「ストレス」に関連が見られます

症状:
両側の後頭部から首周りの鈍痛・圧迫感・絞扼感・頭重感、
頭全体が包まれるように痛むこともあることから、
「天使の輪っか頭痛」「孫悟空頭痛」と呼ばれることもあります

拍動性は無い(ズキンズキンは無い)。夕方に症状が増悪します。
天候に依存する方が非常に多い(いわゆる天気病)。
発症はゆっくりで、比較的長く続き、我慢できる程度のことが多い

一言:
日頃、治療をしながら感じることですが、
「片頭痛が酷くて来ました」という方の中には
【緊張型頭痛】のパターンが少なくありません

また、緊張型頭痛と片頭痛の混合型を訴える方もいます

 

【片頭痛ついて】

反復する発作があったり、
間欠的(一定の時間をおいて起こったりやんだり)に起こる拍動性の頭痛。

視野がチカチカしたり(閃輝暗点)などの前駆症状があり、
吐き気や嘔吐を伴うことが多いです

片側のみにズキンズキンとした痛みは片頭痛の特徴です


患者層:
男女 1:2。
若い女性に多い
(女性ホルモンに関連することから。閉経後は片頭痛は少なくなる)

原因:
片頭痛の原因は明らかにされていないですが、
何かしらのストレスが起因となり、

血管を収縮後→拡張することにより
顔面を走行する三叉神経を介し拍動性の痛みを引き起こします

誘因は、何かしらのストレス。
チラミンを多く含む食品(チーズ・チョコレート・オレンジ・赤ワイン)

「チラミン」には血管を収縮させる作用があり、
チラミンが身体に取り込まれた直後は血管を収縮させるのですが、
チラミンが分解された後は、血管が拡張してしまい片頭痛を起こします

症状:
片頭痛は慢性、再発性の経過をとり、
一側性(片側性)のズキンズキン(拍動性)とした頭痛です

食欲も無くなり、吐き気・嘔吐を伴うことが多いです

片頭痛が起こる前駆症状として「閃輝暗点」を伴うことがあります

「閃輝暗点」
視野の中に眩しい光が現れチカチカする、
その後視野が暗くなり見えなくなる現象

一言:
頭痛だからといって安易にマッサージをすると、
痛みを助長するのが「片頭痛」です

症状を鑑別できる治療院に診てもらうのが必要です

 

【群発頭痛について】

片側の眼窩(目の奥側)に数秒間のキリで突くような、
とにかく激しい痛みを短期間に繰り返します

目の奥が抉られるような強烈な痛みが特徴です


患者層:
男女 5:1。
20代〜30代の男性に多い

群発頭痛の発症頻度は、片頭痛の1/100以下と言われています

原因:
原因は不明とされています。
しかしながら、誘因されるものとして、
自律神経の乱れを招くストレス・飲酒が関連されます

症状:
激しい目の奥の痛み(眼窩部)。
眼窩部のえぐられるような強烈な痛み。
結膜が充血し、涙が流れ、鼻がつまり、鼻水が伴うことがあります

数日から数週間、集中的に起きますが、
間欠期には全く症状がありません

一言:
症状のピーク時には、
「病院なんか辿りつけない」というほどの強烈な痛みです

 

どんな鍼灸治療をするの?

これまで私は、
頭痛で苦しむ方を多く診てきました

「頭が痛すぎて治療院にたどり着くのがやっと」

「頭痛が酷すぎて涙がとまらない」

「ズキンズキンして立っていられない・・」

こちらも見ているのが辛くなるほどです

 

単純に少しマッサージして楽になるのなら、
大方、鍼灸など考えないのでしょうね
よほどの症状の方がお見えになることが多いです

緊張型頭痛の鍼灸治療は・・

基本的には後頭部・首周りの筋緊張が強く頭痛が起こるため、
これらの筋肉に対して針を刺入していき、
筋の緊張緩和に努めます

また首から胸椎にかけて背骨の際を走行する筋肉も、
緊張が強いため併せて留意していきます

特に後頭部と首の付根に付着する筋肉を緩めていきます

また足部を触診して、冷えている場合には、
余分な熱気が頭上へと登っていると判断しますので、
気を足部へ下げるための鍼灸治療を行います

足首周囲のツボや手首周りのツボには、
気を引き下げる効果のあるツボがあります

また光線療法機を使い、足部から膝下を徹底的に温めます

光線療法機です

これらの治療により早い方で治療後には頭痛が緩和されています

しかしながら、理想は1~3回ほど連続して治療を受けてくだされば
かなり寛解できます

 

片頭痛の鍼灸治療は・・

片頭痛の特徴は、
血管拡張によるズキンズキンとした拍動性の頭痛でした

そのため無闇な血流をよくするようなマッサージや、
筋肉の緊張緩和を目的とした鍼灸はしない方が良いと判断します

片頭痛は、
顔面を走行する三叉神経に沿って痛みがでます

そのため鍼灸では、
三叉神経の出どころである、
頭蓋骨内にある卵円孔付近を狙った針の刺入となります

また、痛みを和らげるためのツボが、
脚部の外側にあるため、
的確なツボを都度選択し鍼灸治療を行います

光線療法機を使用するのはいうまでもありません

 

拍動性を持つ片頭痛の治療は容易ではありませんが、
一つ一つ問題をクリアしていけば、
片頭痛が起こりづらい体質になります

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