【解説】頭痛(緊張型頭痛・片頭痛・群発頭痛)について
緊張型頭痛・片頭痛・群発頭痛ってどんな症状?
何が原因?どういう人に起こる?
スマホ時代に突入している現代
多くの方が悩みを抱える「頭痛」を、この1ページに纏めてみました
ぜひ正しい知識を身につけ、頭痛を寛解していただきたいです
皆さんは、どの頭痛タイプですか?
◼︎緊張型頭痛
◼︎片頭痛
◼︎群発頭痛
それとも、緊張型頭痛と片頭痛の混合型の方も・・・
【緊張型頭痛について】
以前は筋緊張性頭痛、筋収縮性頭痛と呼ばれていましたが、
近年、それ以外の原因(心因性、ストレス、精神緊張性、神経性)
によっても起こることに注目され
「緊張型頭痛」と呼ばれるようになっています
両側の後頭部から首周り、両側頭部、前頭部(おでこ辺り)にかけて、
締めつけられるような鈍痛(鈍い痛み)で、
痛みは徐々に強くなり、比較的長い時間続きます
患者層:
頭痛患者の7割程度を占めています
原因:
慢性の筋肉の収縮(緊張)、それに伴って頭皮の血管が収縮によります。
ほとんどの例で「不安」「ストレス」に関連が見られます
症状:
両側の後頭部から首周りの鈍痛・圧迫感・絞扼感・頭重感、
頭全体が包まれるように痛むこともあることから、
「天使の輪っか頭痛」「孫悟空頭痛」と呼ばれることもあります
拍動性は無い(ズキンズキンは無い)。夕方に症状が増悪します。
天候に依存する方が非常に多い(いわゆる天気病)。
発症はゆっくりで、比較的長く続き、我慢できる程度のことが多い
一言:
日頃、治療をしながら感じることですが、
「片頭痛が酷くて来ました」という方の中には
【緊張型頭痛】のパターンが少なくありません
また、緊張型頭痛と片頭痛の混合型を訴える方もいます
【片頭痛ついて】
反復する発作があったり、
間欠的(一定の時間をおいて起こったりやんだり)に起こる拍動性の頭痛。
視野がチカチカしたり(閃輝暗点)などの前駆症状があり、
吐き気や嘔吐を伴うことが多いです
患者層:
男女 1:2。
若い女性に多い
(女性ホルモンに関連することから。閉経後は片頭痛は少なくなる)
原因:
片頭痛の原因は明らかにされていないですが、
何かしらのストレスが起因となり、
血管を収縮後→拡張することにより
顔面を走行する三叉神経を介し拍動性の痛みを引き起こします
誘因は、何かしらのストレス。
チラミンを多く含む食品(チーズ・チョコレート・オレンジ・赤ワイン)
「チラミン」には血管を収縮させる作用があり、
チラミンが身体に取り込まれた直後は血管を収縮させるのですが、
チラミンが分解された後は、血管が拡張してしまい片頭痛を起こします
症状:
片頭痛は慢性、再発性の経過をとり、
一側性(片側性)のズキンズキン(拍動性)とした頭痛です
食欲も無くなり、吐き気・嘔吐を伴うことが多いです
片頭痛が起こる前駆症状として「閃輝暗点」を伴うことがあります
「閃輝暗点」
視野の中に眩しい光が現れチカチカする、
その後視野が暗くなり見えなくなる現象
一言:
頭痛だからといって安易にマッサージをすると、
痛みを助長するのが「片頭痛」です
症状を鑑別できる治療院に診てもらうのが必要です
【群発頭痛について】
片側の眼窩(目の奥側)に数秒間のキリで突くような、
とにかく激しい痛みを短期間に繰り返します
患者層:
男女 5:1。
20代〜30代の男性に多い
群発頭痛の発症頻度は、片頭痛の1/100以下と言われています
原因:
原因は不明とされています。
しかしながら、誘因されるものとして、
自律神経の乱れを招くストレス・飲酒が関連されます
症状:
激しい目の奥の痛み(眼窩部)。
眼窩部のえぐられるような強烈な痛み。
結膜が充血し、涙が流れ、鼻がつまり、鼻水が伴うことがあります
数日から数週間、集中的に起きますが、
間欠期には全く症状がありません
一言:
症状のピーク時には、
「病院なんか辿りつけない」というほどの強烈な痛みです
どんな鍼灸治療をするの?
これまで私は、
頭痛で苦しむ方を多く診てきました
「頭が痛すぎて治療院にたどり着くのがやっと」
「頭痛が酷すぎて涙がとまらない」
「ズキンズキンして立っていられない・・」
こちらも見ているのが辛くなるほどです
単純に少しマッサージして楽になるのなら、
大方、鍼灸など考えないのでしょうね
よほどの症状の方がお見えになることが多いです
緊張型頭痛の鍼灸治療は・・
基本的には後頭部・首周りの筋緊張が強く頭痛が起こるため、
これらの筋肉に対して針を刺入していき、
筋の緊張緩和に努めます
また首から胸椎にかけて背骨の際を走行する筋肉も、
緊張が強いため併せて留意していきます
また足部を触診して、冷えている場合には、
余分な熱気が頭上へと登っていると判断しますので、
気を足部へ下げるための鍼灸治療を行います
足首周囲のツボや手首周りのツボには、
気を引き下げる効果のあるツボがあります
また光線療法機を使い、足部から膝下を徹底的に温めます
これらの治療により早い方で治療後には頭痛が緩和されています
しかしながら、理想は1~3回ほど連続して治療を受けてくだされば
かなり寛解できます
片頭痛の鍼灸治療は・・
片頭痛の特徴は、
血管拡張によるズキンズキンとした拍動性の頭痛でした
そのため無闇な血流をよくするようなマッサージや、
筋肉の緊張緩和を目的とした鍼灸はしない方が良いと判断します
片頭痛は、
顔面を走行する三叉神経に沿って痛みがでます
そのため鍼灸では、
三叉神経の出どころである、
頭蓋骨内にある卵円孔付近を狙った針の刺入となります
また、痛みを和らげるためのツボが、
脚部の外側にあるため、
的確なツボを都度選択し鍼灸治療を行います
光線療法機を使用するのはいうまでもありません
拍動性を持つ片頭痛の治療は容易ではありませんが、
一つ一つ問題をクリアしていけば、
片頭痛が起こりづらい体質になります
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