鍼灸院を営んでいると背中の痛み（背部痛）は上位を占める疾患です
マッサージだとしつこい痛みは取れなかったり、
炎症をおこしている急性期だとマッサージは逆に痛みを強めてしまう
そんな時に皆さんの頭には「針？」「鍼？」が思い浮かぶのでしょうね
今回は背中の痛みについて詳しく書き留めておきたいと思います
どうぞご参考にしてください☺︎
背中がピキっといきそう・・＞＜
目次
背中の痛み（背部痛・ぎっくり背中・急性背部痛）とは
背中の痛みってどんな症状？
背中の痛み（背部痛）って何が原因なの？どんな人に起こるの？
●内臓の問題（内臓痛）
●体が冷えている
●肉体的疲労
●精神的疲労
背中の痛み（背部痛・ぎっくり背中・急性背部痛）はどんな鍼灸治療をするの？
●鍼灸の治療回数の目安について
●背中の筋肉は複雑に交叉している
背中の痛み（背部痛・ぎっくり背中・急性背部痛）とは
背中の一部または背中全体が痛くなることを
「背部痛（いわゆる慢性の背中の痛み）」といいます
また
腰部に起こるぎっくり腰は有名ですが
背部にも急激な痛みは起こることがあります
これを「ぎっくり背中」「急性背部痛」と言われています
背中が痛くて曲げられない・・・動くとつりそう・・・
どちらにせよ日常の生活を妨げる「背中の悩み」は
何方にも起こる可能性があります
ここでは解説と鍼灸での治療法を書き留めておきます
背中の痛みってどんな症状？
背中の痛みは様々な動作で引き起こされます
・お辞儀をした際
・背中を伸ばそうとした際
・準備運動などで体幹を捻った際
・布団から起き上がる際
・ぎっくり腰で腰が悪いため
代償で背中の筋肉を使っていると痛める可能性も・・
・寝る姿勢が悪い（ペットと一緒に寝ている）
などで背中の痛みは起こります
久々体を捻ろうとしたら、背中がギク・・・
背部には
「呼吸筋」といって呼吸に関連する筋肉もあります
そのため症状が重症化すると
呼吸に関連する筋肉が攣ってしまい
呼吸が止まりそうになることもあります
準備運動なしでゴルフをしたら・・・背中が動かない・・・
背中の痛み（背部痛）って何が原因なの？どんな人に起こるの？
●内臓の問題（内臓痛）
内臓の病気で背中の痛みが起こります
内臓の炎症は「関連痛」といって
体の様々な箇所に痛みとして反映されてきます
例えば
心臓の痛み→背中の真ん中・左側〜腕
胃の痛み→背中両側
膵臓の痛み→背中の左側
胆嚢の痛み→背中の右側 等
このような感じで
内臓の痛みが体の表面（体表）に現れてきます
内臓の痛みは体の表面に現れてきます（関連痛）
必ず、どこの鍼灸院でも
「内臓の痛みor筋肉系の痛み」を鑑別（区別）するため
カウンセリングや問診が行われます
もし内臓の病変の疑いがありそうな場合は
その場で鍼灸治療はせずに
すぐに病院の検査を受けてもらうように促します
●体が冷えている
そもそも・・・
体が冷えている方は筋肉を痛めやすいです
・底冷え（寝ている際に背中が冷える）
・クーラー（冷気で背中の筋肉が冷えている）
・冷たいものが大好物
など、体を多いに冷やす環境で生活すると
筋肉の血流は乏しくます
そして
血液は酸素や栄養素を
背中の筋肉へ送ることができず
痛みを起こす確率が高まります
●肉体的疲労
いわゆる背中にある筋肉の筋疲労です
・運動のし過ぎによる筋疲労
・普段あまり運動しないのに、体を捻る動作をたくさん行なった
・デスクワークによる姿勢不良で、背中に負担がかかっている 等
久々ゴルフをやったら、ギク・・・
●精神的疲労
交感神経は血管を収縮させ、筋肉への血流を阻害します
そのため常に交感神経が優位の方は
運動をした際と同じような筋肉の疲労があります
潜在的なため
ご自分で気づいていなくとも
充分に筋肉のダメージはあり
気づかないうちに「背中がギクッ」となってしまいます
適度な運動・入浴・温かい食事を心がけておくことが大切です
背中の痛み（背部痛・ぎっくり背中・急性背部痛）はどんな鍼灸治療をするの？
やっぱり痛みは針治療が効きます！
強い炎症が起こっている際
マッサージで
グリグリ患部を施術するのは避けた方が賢明ですが
針治療は
正しい知識と安全な鍼灸技術があれば
強い炎症期でも治療ができます！
●鍼灸の治療回数の目安について
ぎっくり背中（急性背部痛） 1〜3回
背部痛（慢性の背中の痛み） 3〜10回
軽症なのか
それとも重症化された状態かにより
治療回数は変わりますが
１回目の治療で
「これは楽になるかも」「針、効くかも」と
感じていただけるはずです
●背中の筋肉は複雑に交叉している
痛みの原因になっている背中の筋肉は
複雑に交叉しているため
人によって痛めている筋肉は多種多様です
問診や触診
そして日常の癖になっている動作パターンなどを
お聞きして治療方針を決めていきます
主に下記の筋肉が損傷を受けているケースが多いです
広背筋・下後鋸筋・最長筋
腸肋筋・棘筋・半棘筋
回旋筋・多裂筋
①体の表面は「広背筋」という筋肉で覆われています
②広背筋を剥がすと、斜めに走る筋肉・縦に走る筋肉が入り乱れています
③更にその深層は、肋骨や胸骨などにへばりついている細かな筋肉が存在します
背中の筋肉といっても単純な構造ではありません
これらの筋肉を見極めながら
針を入れていきます
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